最近は

音楽の話をしていなかったので最近聞いたバンドの音に対する感想なんか言ってみたいと思います。


ムック「朽木の灯」
もうね、過去ログ見て「このアルバムの次に期待」みたいなこと書いてましたけど、そんな生ぬるいこと言ってる場合じゃありませんでした。
先行シングル2枚の中では「夢死」以外、どうも刺さりすぎる詞がないので「メジャー行き=丸くなってそのままバイバイ」なのかと思っていたんですよ。
そうしたらもう、ズバンズバン刺さるじゃありませんか。失血死しかねない勢いで刺さる。
例えばこんな一節。

ムック「誰も居ない家」
重たい足取り 暗い帰り道
立ち並ぶ灯りと 夕食のにおい
首から重たくぶら下がった心の鍵
子供は世界を平坦に憶えた
(中略)
重たい布団 うずくまり さぁ眠りましょう
誰だって目を閉じたなら 独りになるんだ

子供は世界を平坦に憶えた……誰だって目を閉じたなら独りになる……ぶしゃああああああ!(大出血)
詞だけを見て痛くてうめくのはこの曲だけなんですが、スイミンとか友達が死んだ日とか、弱い人間の傍に立った視点で訴えるように書く詞の凄惨なまでの辛さ、それに付随する厳しさと日陰の匂いは本当にこのバンド特有のもんです。
それでも、矢張りインパクトというか詞だけの持つ痛々しさはちょっとマイルドになった感は否めません。
ムックの詞に慣れたかっつーとそうでもなく、昔の詞はしっかりと痛いのです。
ただ、音として聴くと他の曲でも十分刺さるようになりました。
これは逹瑯さんの歌唱力やら表現力やらが上がったっつー事でしょうかね。
曲に関してはもう、何時も通りの安定感で。安定して重く暗く。
神(=眞呼)のバンド(=Deadman)の出す音はヘヴィでダークなのです。
言葉の意味は一緒だけど、ニュアンス伝わるでしょうか。個人的には絶妙な表現したつもりでいます。


ガゼット「DISORDER」
ぎゃああああああああ! 殺られたあああああああああ!
相変わらずどこかで聞いた事あるような曲ばかりだし、流鬼の滑舌は変に気持ち悪さを持つ高速さだし……なのに、何で、何でこんなに良いのかしら!
7月8日は多分別れ道に匹敵する名曲と言われるだろうし、花言葉なんかの「腐るだけの花に注ぐ光などない」という詞は流鬼とは思えないくらい芯がある。これだけ書ければ文句ないです。
かといってアップテンポなのは駄目かというと決してそんなことは無くて、The Social Riot Machines(=THE ⅢD EMPIREガゼット風味)とかMaximum Inpulse(=前奏がもろ羅刹国)とかAnti Pop(=黒夢ガゼット)とか、もうこれでもかって原曲が簡単に見えてくるようなのばっかりなのに聞くと「うおおおおおおおお!」ってしっかりと燃えます。
これは何故かというと「良いとこ取り」であるからに相違ありません。
Dirとか黒夢とかが好きな人が二次創作的に曲つくりやったらこうなりそう、といえば分かりやすいでしょうか。
二次創作の楽しみは「ファンから見たその作品のツボを抑えている」からこそのものです。
それをガゼットはこれだけ実力があるバンドでやっているのだから、面白くないはずはない。
パクりパクりって言うのは楽ですがね。ここで個人的に書いていた小説の台詞を引用。
「パクられた時点で、あんたのロックは終わってるんだよ? 分かったかい、あんたの演る音楽は、あんたが蔑むあいつらに真似できちまう程度だったってこった。あとは消化されて、あんたには出来無い何かになっていく」
ところで、女の気持ちを書くのが上手い流鬼さんですが、ちょっと難しい詞を書こうとすると即クズ歌詞になりますね。
今回の捨て曲は「さらば」でした。この曲はどの時代のガゼットがやっても駄曲って言われただろうなぁ。
曲というか詞。これは流石に馬鹿でも非道いって分かると思う。信者以外はげんなり。


神(=眞呼)のバンド(=Deadman)「℃+1」
神の新しいお声を久々に聞きましたよ。
4曲+1曲の2Discですが、℃の方は4曲ともスロー〜ミディアムテンポの曲でした。
4曲あるのだから1曲くらいRe;makeみたいなのが来るだろうとか思っていたんですが意外でしたね。
もうビックリするくらい信頼して聞ける眞呼のお唄と危なっかしいと同時に琴線に訴えかけるような切実なギター。
惜しむべくはmonster tree以外の曲がセンチメンタリズムに過ぎる詞になっている点でしょうか。
まったりしんみりするには最適の一枚ではあるのですが、夏や春にはどうやってもちょっと合わない。
逆に言えば、今だから出せた1枚と言えましょう。
Body bag No...は、何と言いますか、私には眞呼様が神過ぎたとしか申せません。
言わすなボケ。
正直最初に聞いたとき、眞呼がヘロインガンギメしてうわごと言ってるだけかと思った。
ただ、これだけは言える。
今日紹介した曲の中で最も完成度が高いのはBody bag No...です。
嫌いな曲だけどこれだけは認めざるを得ない。
けどまぁ、こんな形で音楽に芸術を感じたくは無かったなぁというのが正直なところです。
聞いてみれば理解できると思います。マジで、この曲はすごい。
理解できないなら音楽聞くの止めろ。そのくらい。


あとはバンプとかポルノグラフィティとかアジカンとかゲットしましたが、まぁそこらへんは他の人に任せます。
これからの楽しみはシドのアルバムですね! あたいの誕生日に発売らしいよ!(さり気にアピール)