目覚め

懊悩 今この場が夢か現実か なんて 知りたくない
夢であれば良いと願い続けている午前3時からの俺
時計の針が音を刻む度 俺の精神は小さく悲鳴を上げる
決して答えなんて出ない 夢であれば良いのに
悩み悶える姿を映す鏡は 俺の姿なんて 映したくない
手を伸ばす水差しにはもう 一滴の潤いさえない
震える手は全てを滅茶苦茶にしてしまいたいと願う俺の化身
チック症と踊る午前5時からの俺 このまま踊りつかれて
何時か 俺は


布団に包まるとその肌触りに寒気がする 眠りまでが遠過ぎる
これが現実だと 粘り強く言い聞かせる俺と
それに耳を傾けず 夢であればと願い続ける俺が


例えこれが夢であろうと 決して解決にはならない午前6時
誰かが起き始めて 俺にはもう 時間がないことを知る
きっともうそろそろ ここより非道い あの夢が 俺の背中を 這い出す
奥歯噛み締めて 丸まる俺は 痺れる瞼をキツく閉じた


午前7時から 夢であれば良いと願い続ける俺
懊悩 今この場が夢か現実か なんて 知りたくない
ここより非道い夢が 俺を待っているから