再々リハビリ

何時からだろう 自分の中身を抉り出さずに
迎合する言葉ばかりを選ぶようになったのは
風邪薬のように 気だるく眠気を誘うような
肌触りの良い言葉ばかりが 俺の心を薄め溶かす
何時か無味無臭無色無痛の俺になってもまだ生きる意味があるのか
そう自問しても言葉が 俺は もう


肌を切り刻む程の痛みは何処へ
昏睡するような絶望は何処へ
発作が起きるほどの拒絶は何処へ
俺を誰よりも愛し憎んだ俺は何処へ



俺は俺の中身を覗いてもただ言葉も感慨もない
それでも俺は まだ それとも もう


自分の手の平を覗いて見た 鈍った感情の残滓は今
激情の度に握り締めた 爪痕はもう ない 綺麗な家畜の手の平