枯音

衰えた樹木 より掛かり
剥き出しの樹皮に温度を感じる
いいえ それは私の体温
衰えた細い幹は 私の孤独


冬に凭れ掛かかれるのは
折れそうになった自分だけ
木枯し吹いて 春を待つ身は
葉も花も無い枝を揺らして
悲しい音をたてるだけ


私の孤独 求めたモノも もう忘れた
私の体温 春は決して 戻りはしない