カリガリ風

僕は君の雨の中、畳の上で座っていました。
ただ俯いて晴れを待ってる、消極的な天日乞い。
「きっと何時かは晴れる日が来るよ!」
なんて言ったところで、君には何の意味もないって事しか僕には分からなかったから。
最初は些細な諍いからで、最後は朝まで言い争い。
どっちかの心がカラカラになって涙も止められなくなった時、見上げた空は何時も雨。


僕は君の雨の中、する事もなく眺めてました。
泣き疲れて眠る君を、何もせずにただずっと。
「世界中の雨が止みますように!」
なんて言ったところで、君は唇尖らせて「そんなの生きてる意味ないよ」って言うだろうから。
最初は涙が涸れ果てるまで。最後は心が涸れ果ててから。
心に痛いヒビを作っても生きている意味が必要なんて、複雑ですね人間は。


僕は君の雨の中、小さな薬を飲みました。
何時かどれだけ痛くても、感じなくなるその前に。
「せめて今だけ晴れますように!」
なんて言ったところで、それが叶わないって事は僕が1番分かっているから。
最後は君と別れる前に。最後は僕が麻痺する前に。
最初は君と笑えていたね。最初は僕も笑えてたかな?
喧嘩ばかりの半年だったと、気怠く見上げた空は雨。
「こんな終わりも僕らしいね」と、嵐の前に然様なら。