若き王と死神と年老いた王と死神

老眼の王が探していたのは 死神と微笑む彼の青写真
昔見た平和と栄光も今じゃ どれだけ目をこすっても
見つけたのは 死神の鎌に首を晒され続け 怯えて生きるあんただけの青写真


「失くした夢ならまた探せば良いさ」 あんたを慕う家臣は言うけれど
目の前を包む暗闇で あんたは何を探すっていうんだい?
精々転んで泣くだけさ それでも信じるなら別に構わないけれど


老眼の王が探し当てたのは 昔愛想をつかされた死神の落とした大鎌
おまえの振り返った道は 暗闇でも裏切りと血と虚栄で黒く見える
それでも愛惜しく見つめる優しい目 そうだよな これがあんたの青写真


精一杯やってこれだったんだ でもあんたにとっちゃ これが唯一の過去なのさ
「救って欲しけりゃ”御願い”しろよ」 死神の振り上げる鎌 最高に愛しいあんたの相棒