罪の糸

罪の糸で刈り取られた首を縫い合わせ
償いきれぬ分の罪がほら
まだこんなに
紡がれた糸は血と悲鳴と寒気と瘡蓋の色
重なり合わない細い動脈から
どこまで伸びているかも分からず
地面に垂れ落ちている 罪の糸


俺はまたそれを手繰りながら
次の罰を受けに歩いていく
首を 腕を 腹を切られ
喉を 頭を 眼球を潰され
その都度糸で縫い合わせ
塞いでいく


継ぎ接ぎだらけの身体は
始めて殺した彼女のように
目を背けたくなるほど
残虐で容赦ない
朝日が似合う縫い目と欠落