ニルヴァーナの憂鬱

生まれ変わったらまた会いましょう 次は穏やかな日々を
死ぬ間際までずっと 嵐を過ぎるのをただ 寄り添い眠り続ける日々を

孤独は冷たい 愛情は熱い ただ二人 毛布に包まったまま微睡み 心地よい体温だけになって

強く愛することだけが幸せですか 底に沈む乳白色の中 意識を溶かして
厳しい人生だけが正しいですか ゆっくりと泡立つ乳白色の表面 眠りに就く僕の憂鬱

生まれ変わったらまた会いましょう 愛という言葉に強く縛られた貴男へ
死ぬ間際に強く握る手が 強く握るその力だけが 僕と貴男の接点だと思っている貴男へ

解放は寂しい 束縛は痛い ただ二人 眠り続けるだけの 触れ合うだけの関係だけになって

痛い事実だけが人を強くしますか 何も無いのに混沌としたグラスの中 意識を溶かして
前を向く意志だけが人を強くしますか 混沌の中で更にゆっくり沈んで 眠りに就く僕の憂鬱

生まれ変わったらまた会いましょう 全てから逃れて 全てを逃して
暖かな木の小屋で 何もせずにただ二人 毛布に包まったまま微睡み
全ての感情を乳白色のスープの中へ 全ての痛みを混沌の柔らかい火に焼べて
何もせずにただ二人 毛布に包まったまま微睡み 「其処」に沈んだ僕の憂鬱