Febl

今日は雪璃氏が誕生日を迎えたという事で、日付が変わる前にその旨を伝えるべく更新する。(23:38)
当然といえば当然なのだが彼女とリアルアクセスをそう易々ととれるわけもないしとったらとったで痛みを伴う(賎民は貴族と顔を合わせたら焼串で腕を貫かれる)ので、ネットという媒体を使って御祝いをせねばならない。私だって身体は大事だ。恥とかそういうのはとうに大事なものランキングから転落しているがそれはまた別の話。
彼女のHP内にある日記を見ていると、チョコレートが欲しいということなのでまずは画像でプレゼント。http://www.pdc.npa.go.jp/hakusyo/h15/image/S0207100.jpg まぁ大麻樹脂なんですけれどもね。2つあるネタのうち「こっちは絶対にやっちゃ駄目だろ」という方を除いた結果がこれでした。画像ですから推定無罪。何せ画像元が警察白書

面白くないというかありきたり過ぎて死にたくなったので雪璃氏の誕生日=麝香の命日とならないようにまだ努力を続けることにする。(23:45)絶対にやっちゃ駄目な方も面白さは大差なし。ある意味正解と言える選択をした。

矢張り我がサイトは文章を発酵させて桶に入れ「大地を汚す雨だ!」と連呼しながらばらまいているようなサイトであるしこのブログは更にその度数が上昇しているので、雪璃氏には文章で祝いの意を伝える事とする。(23:48)


そう思って過去にメモしておいたネタ帳からサルベージしようと試みたところ、不覚にも自分のかいた小説の切れ端に萌えてしまい自画自賛を繰り返していたところ日付が変わってしまった。嗚呼我が愚かさよ。


ということでまぁその文章をのっけて雪璃氏への祝辞とすることにする。おめでとう、雪璃氏。(因みに、文章は全くめでたくないですというか人が死んでます。そして本当に切れ端故話の中身が分からんという有様だけどまぁそんなもんです俺なんて)


新宿ホ−ムレス抗争(仮題)
朝起きて最初に「今日も良い日になると良いなぁ」とか「今日は良い日でありますように」とか考えて口にしてベッドの中で祈るなんて事が習慣になっていた時期があった。
それは少女とも大人とも言い切れない中学生から高校の半ばくらいまでで、いつの間にか考えもしなくなったことである。
それをたまたま思い出して、私は寒くて布団からでもせずにストーブのスイッチを入れて部屋が暖まるのを待ちながら試しにそう口に出して祈ってみることにした。そして、この事は明日になれば忘れてしまうだろうと考えていたので次に思い出すまでの間までを視野に入れて御願いしてみようと思いつく。
今日だけしか祈れないなんてルールがあるわけでもないし。
「毎日毎日良い日でありますように」
奇しくも今日は29歳の誕生日であり、新宿ホームレス抗争の最終日となった。
祈りは聞き入れられず、神もへったくれも無い事を今更ながら悟った。

昔、と言ってもたかだか15年前の事であり、歴史から見れば塵芥と言われてもそれまでな事である。
当時中学生だった私は下校中、雨の中とぼとぼ歩いていた野良犬を見てそれがあまりに切なくて貧相で私の優しい心をずきゅーんと突いたので私はランドセルと傘を家に放りこんで給食のときに飲めずに残したミルクを持って犬にあげようと雨の中走った事がある。
早くその切ない姿をどうにかしてやりたくて走りながら犬に追いついて「ワンちゃん」と声をかけると犬は恐れたのか驚いたのかきゃんきゃんと逃げていってしまった。私は自分の好意を裏切られたと怒り狂い脱兎の如き勢いで逃げる犬をそれ以上の速度で追いかけた。
ミルクの入っているパックは私の手で握り潰され、走るごとにピュッピュとミルクを撒き散らし、私は自分の体温で眼鏡を曇らせた。
その位の絶望と怒りを覚えた私は山姥の如き形相であろう怒りの表情で追いかけて捕まえる直前で犬はトラックにはねられてミンチになった。
犬の頭がちょうど私の目の前に飛んできて、トラックは走り去って犬の残りのパーツは道路に散乱していて何がなんだか分からなかった。
私は残り少ないミルクを犬の口だった場所(犬の上顎は鼻もろとも無くなっていた)にたらして家に帰った。
悲しくもほれ見たことかと言った感情も無く帰りながら「あぁ、こんなもんなんだ」と妙に悟った気分でた事を覚えている。


こんなもんの積み重ねで、死んだりするんだ。こんなもんの。たかが。


ホームレスのボスになった人間もその息子でボーイズギャングのトップだった人間も「あぁ、こんなもんなんだ」と言った感じで死んでいる。
悲しくも苦しくもなく、ただ悟りきった感じ。けど平賀は私がそんな感傷に浸っている間に銃を持つヤクザ風の男を殴って気絶させて車に押し込めてロープで縛りながらあの凸凹エロの3人コンビに「救急車と警察呼べ!」と叫んであの中では一番頭の回転が速い凹が携帯を取り出すのを確認してすぐに私を引っ張って発車させた。
「くそっ」と呟きながらアクセルとハンドルとギアを操作している平賀の目には止め処なく涙が流れていた。
「くそっ」「くそっ」「くそっ」 この時の私は事故にあって死んでも平賀を責めなかっただろうなってくらい、彼が可哀想に思えた。

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